石田流(初段的)備忘録

ネット将棋の自戦(初段帯)で遭遇した序盤について考えます。石田流を中心に。

石田流対中飛車 序盤で飛車先の歩を交換してくる相手に対して No.2

siojiri.hatenablog.jp

 

前回からの続き。

飛車交換に成功した後の展開について、少し考えていこうと思います。

 

 

 

 

上図からは次にこちらから▲5三飛打と龍を作りにいく狙いがあります。

それを防ぐために△5二金左(もしくは右)あたりは自然な応手。

 

△5二金左

 

 

 

 

ここから穏やかに駒組みを進めるとすれば、右玉風(参考図1)のように構えたりするんでしょうかね。

 

 

どういう駒組みにするとしても、持久戦となれば、お互いに飛車の打ち所を作らないように神経を使い合う力戦になりそうです。

 

 

持久戦にする気がないなら、▲9六歩と端歩の打診をしてみるのも良さそうでしょうか。

長い力戦になってしまうと絶対どこかでボロが出てしまうような私としては、こちらの方が本線となりそうです。

 

 

 

 

▲9六歩

 

ハロー!と何の気もない端歩の挨拶のようにも見えますが、△9四歩と返してきたのであれば意気揚々と▲9五歩と仕掛けて、端から飛車を打ち込むスペースを強引に作っていきたい。

 

△9四歩 ▲9五歩 △同歩 ▲9二歩打 △同香 ▲9一飛打

 

 

【上図 ▲9一飛打時点でのソフト評価値 先手+938

 

桂馬と香車の両取りを受けるには△8二飛打と自陣飛車を打てば受けられはしますが、

▲7四歩~▲5五角と角を活用していく筋や、▲7七桂から桂を活用していく筋など、

将来的にこちらだけ一方的に、左の角桂(場合によっては香車も)攻めに参加させていけそうではあります。

 

 

 

この局面に限らないですが、飛車を手持ちにしたけれども打ち込むスペースがすぐに見当たらない、なんて場合は端をゴチャゴチャいじって空間を作っていく、なんて筋がけっこうありますよね。

毎回局後に検討していて思い出すんで、忘れないようにしておきたい手筋なんだと思います。

 

え? ▲9六歩の端歩の挨拶を無視してきたらどうするのか?

 

 

実戦で3~4回ありましたが、全員突き返してきてくれたんで分からないです…

遭遇したときに考えます…

 

※使用ソフト Suisho5/YaneuraOu-kai NNUE 6.50 64AVX2 TOURNAMENT

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